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ツキノワグマの冬眠についてまとめた文章

ツキノワグマの冬眠開始時期は11～12月頃と言われています。

 

ツキノワグマの冬眠は、飢餓を防ぐための生理機構と理解されています。

主食としている植物質の餌が冬に減少するため、秋までに脂肪をたっぷり溜め込み、冬の間は体温を低めにして眠り続けることで省エネしているのです。

排泄も摂食もしませんが、他の動物より体温が高めで外部からの刺激で目覚めやすいため、冬眠とは言えないのではないかという意見もあります。メスは冬眠中に出産・育児をするなど、他とは異なる特徴が多いことから冬眠と言わず冬ごもりと呼ばれることもあるようです。

 

冬眠中は摂食しませんので、冬眠前に大量の脂肪をつけなければなりません。

効率的な脂肪蓄積に欠かせないとされているのが堅果類、つまりドングリです。ドングリには豊作年と凶作年があって、凶作年には冬眠の開始時期が1か月も早まったという調査結果があり、食物探索にかけるエネルギー浪費を防ぎ早々と冬眠に入ったのだろうと推測されています。

 

よって冬眠はその年の餌事情などにより前後しますが、植物質が減少してくる11月～12月頃、と言えます。

 

ちなみに、以上の情報の多くは『森林科学』のNo.57(2009年10月)で読むことができます。

◆森林科学 No.57 （2009年10月） - 一般社団法人 日本森林学会

http://www.forestry.jp/publish/ForSci/ForSci-index/ForSci57.html